2016年5月17日(火) 肥塚
四十肩と並んで、これほど広義に使われる名前も他にありません。
厳密に言うと、坐骨神経がその通り道のどこかで圧迫を受けて、
痛み・しびれが、その先、例えば足先、踵、ふくらはぎにも及ぶことをいいます。
足の親指がしびれて、整形外科に行くと、
腰のレントゲンを撮って、腰椎や椎間板の状態を確認するのは、
背骨の中にある神経の束・脊髄が、背骨を出て足に伸びるその箇所に、
問題があるはずという決めつけに近いものがあります。
神経の通り道上で、圧迫するポイントは、他にもあったり、
圧迫ではなく、牽引でしびれは起こっているという見方があります。
今日、こられた70代女性の患者さん。
足裏のしびれ、お尻の下のほうのつれている痛みが3年ほど続いています。
整形外科でお薬を4種類服用し、
内視鏡での手術を行くたびに勧められるのが嫌で、来院されました。
農家の方だということもあって、相当腰に負担を掛けてきたようです。
症状の出ている側の骨盤・股関節は勿論、歪んでいます。
でも、その年齢にしては、まだ歪み方は酷くなく、
関節の動き方、筋肉の反応は、決して悪くありません。
施術すると、症状が少し緩和されました。
手術を勧められるような状況が、マッサージ・整体・カイロプラクティックなどの手技で、
緩和されるなら、患者さんは手術をしないでしょう。
それでも、どうしてもよくならないと感じ、日常生活にも支障が出てくると、
手術を考えます。
坐骨神経痛といわれたとき、
それは手術しか方法がないと考えるのではなく、
近い将来に耐えがたい痛みになり手術になる前に、
それを避けるべく、自分に合った手技療法を探すことが、
よりよく人生を送るコツだとは、けっして大袈裟ではないと思います。