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人工股関節になるまで

24年12月18日

長嶋一茂さんの人工股関節置換術の模様がテレビで放映され、

当院でも話題になっています。

 

電ノコやハンマーなどを使用するインパクトと、

対象者が高齢者ではなく屈強な元スポーツ選手(今でもテレビでよく見る、むしろ今のほうがよく見る)ということ。

 

普段、足の付け根が痛くなることがあり、

人工股関節という言葉も聞いたことがある人にとっては、

将来を不安にさせられる内容だったと思います。

 

足の付け根、もしくは股関節が痛む人は腰痛の人に比べて多くはありません。

腰痛の人の中に、併せて股関節も痛いという人は多いです。

変形性股関節症や、臼蓋形成不全といった先天性に股関節の問題がある人で、

今は痛みがないという人もいます。

 

今年、足の付け根が痛くて施術を続けて快報に向かう80代の方は、

レントゲン所見で問題が指摘されるのは痛みのある足とは反対の股関節でした。

 

股関節もまた関節機能としての不具合があれば、

それを施術する方法があり、比較的改善しやすいもののひとつです。

 

最終的に手術になるまでに、

手を打っていき、将来の不安を取り除くのが私たちの仕事なのです。

 

捻挫、打撲、骨折。固定が取れた後のリハビリ。

24年11月17日

患者さんとのお付き合いが長くなってくると、

日常の身体的なアクシデントも珍しくはありません。

 

例えば、捻挫、打撲、骨折。

骨折が疑われるような場合や、念のためということで整形外科を受診されたり、

軽度であればご自身で冷やしたり湿布で対処されます。

 

骨・関節・筋肉の不具合の施術は、

肩こり・腰痛に限ったことでありません。

上記のような怪我にもその効果を発揮します。

 

骨・関節・筋肉、すなわち運動器は動くための構造なので、

怪我直後の保存や固定を経過した後、

リハビリとは別に関節の調整が必要です。

 

関節にはそれぞれ形状があって、

大まかにネジかナットかに分かれます。

例えば、手首はネジですが、肘はナットです。

足首はネジですが、膝はナットです。

 

これが意外に治まってなくて、

痛みが続いたり違和感がいつまでも残っている原因です。

そして、それが後々の肩こり・腰痛になることが普通に起こっています。

 

私の患者さんは、何かあってもいつもの施術でそれを知らせてくれるので、

最短で改善し、後々に影響が最小限になっています。

 

産後の骨盤矯正は必須なのか?

24年09月25日

ここ1,2週間、患者さんたちに夏の疲れが見え、

数日で一気に肌寒くなりました。

急激な季節変化に、私も含めた中高年たちは嘆かわしんでおります。

 

さて、『産後の骨盤矯正は必須なのか?』と問いかけたのは、

ここ数年でこの単語を見かけることが増えてきたからです。

整骨院のガラス面や入口周りののぼりなどに、普通に書いてあります。

 

もちろん当院のメニューにもそれはあります。

基本的に出産後に腰が痛かったり、足の付け根が痛いなどの症状があるケースを対象としています。

本人がそこに必要性を感じて施術を受けに来ます。

 

しかし、産後骨盤矯正という言葉があふれている中では、

その必要性を整骨院や整体院に委ねることになり、

「やったほうがいいんじゃないかと」という雰囲気が作られていきます。

 

必須なのかどうか、施術側に明確な指標や基準があるのかといえば、

共通したものはなく、個人の感想と言われて反論もありませんが、

だからこそセラピストとしての倫理感や節度次第というところでしょうか。

 

私個人の経験から言えば、症状のない方には必要がありません。

しかし、妊娠→出産→授乳生活というこれまでにない状況下にあって、

骨盤を中心とした体は疲弊していることは間違いありません。

肩こりや頭痛、腱鞘炎も起きているのであれば、

コンデションを回復していくことが、

より良い時間を過ごせるのは間違いありません。

 

骨盤というのは誰もが知っている言葉ですが、

骨盤の機能を十分に発揮できているかどうかの判断まではしていないのではないでしょうか。

骨盤の機能を発揮させられるとどんな感じになるのか、

是非、当院の骨盤矯正を受けに来てください。

(結局宣伝…)

痛みが変わる、体が変わる、未来が変わる。

24年02月24日

ホームページや店舗前のラックにあるリーフレットには、

『からだすまいる本舗』の屋号と共に、目立ったキャッチコピーが書かれています。

 

開業当初に最初に考えたのが、

「痛みが変わる、体が変わる、未来が変わる。」

です。

 

開業から15年以上経て、

患者さんの中には10年以上継続していらっしゃっている方もいますが、

10年も通っているってどういうことでしょうか。

 

当初、痛みやつらい体を何とかしたいと思われて来た方も、

程なくもしくは何とかその問題は解決します。【痛みが変わる】

 

が、出ていた症状はユガミが表面化したものに過ぎず、

今度はそのユガミを根本的に治していくのですが、

それは姿勢・動作を変えていくことになります。【体が変わる】

 

そして、主体的に姿勢・動作まで変えていった方は、

自分の体に不安感が消え、今の家事・育児・仕事が充実するようになり、

そのような日々は、その人の思考や判断にまで影響し、

その先の未来までも変えていくことになります。

 

10年以上も継続してこられている方は、

その価値観つまり『体が資本』の本当の意味に気付いてきた方です。

 

当初考えたキャッチコピーが、

ようやく証明されてきたと思う今日この頃です。

 

(注)今のキャッチコピーは変わっていて、

『ぼきぼきでもなく、もみほぐしでもない『新感覚』』

です。

50代で初整体

23年11月25日

こんにちは。

 

50代の方で、

マッサージ・もみほぐしは受けたことがある。

でも、整体は受けたことがない。

もしくは、「あの時はマッサージ感覚だった。」

という方は気を付けてください。

 

30代は余力があり、40代で貯金が尽きた身体が、

反乱を起こすのが50代です。

レントゲンでは写らない何かに

ここまで苦しめられることになろうとは。

 

何かとは何?そのとき初めてわかります。

ツカレトリコースとユガミトリコースの選び方

23年10月25日

どちらも整体・カイロプラクティックの専門技術を学んでいるスタッフが提供しています。

わかりやすいところで言うと、軽度であればツカレトリコース、重度であればユガミトリコースが適当になります。
保険適用の整骨院やマッサージ・もみほぐし・鍼灸・整体など、
患者さんの経験値によってどちらが適当なのか判断がつく一方、
患者さんが感じている症状は(悪さのレベル=歪みのレベルになりますが)、
そもそも他人と比べることができず、つまりどれだけ悪いのか判断ができなくて困っているという方がいるのは自然なことです。
結論から言うと、
ツカレトリコースを受けてみるという選択をしてみてください。
ツカレトリコースでは患者さんとの対話を大事にし、
「何がどれぐらい続いているのか」を整理していきます。
意外に自分の感覚を言葉にするのは難しかったり、
40代以降にもなると、その歴史も振り返らなければいけません。
すべてを予診で洗い出すのではなく、
施術をしながら一見関係のなさそうな話もしつつ核に近づいていきます。
ひと通り施術が受け終えると、
話したこととその場の変化、その後の経過によって、
適切なコースが見えてきますが、
疑問が解消されなかったり、結果に納得ができない場合には、
次回にユガミトリコースで来ていただくことをお勧めします。
また、施術者側からユガミトリコースをやんわり勧めるケースもありますが、
当院として患者さんご自身の判断を大事にしています。

立つ、歩く、座る。日常動作

23年08月30日

痛みやつらさはその人だけの感覚で、他人にはわかりません。

それは痛みやつらさを改善するのが目的の施術でも同じです。

 

では、施術者は何を指標に施術をしているのでしょうか。

「それって触ってわかるんですか」と言われるように、

まずは状態の判断があります。

 

そして施術をして、状態が改善した、もしくはしていくと判断できたら、

動いてもらいます。

この時に「はい動いてみて」と言ってもどうしたらいいのかわからないので、

施術前にかがんだり反ったりひねったりして、どの動きで痛みやつらさ、

もしくはなにか違和感があるかを確認してもらっています。

施術の前後で比較できれば、みなさんにも改善がわかりやすいと思います。

 

しかし、施術の指標はそれだけではありません。

日常における基本動作、立つ、歩く、座るがうまくできているかどうか、

みなさんの無意識の癖を見つけ出し、お互いに共有できれば、

その改善を施術の目標をします。

 

何故、痛みやつらさが起こるのかの大半は、

立つ、歩く、座るの無意識の癖にあり、

それを改善していくことが整体・カイロプラクティックなのです。

twitterでの出来事

22年11月30日

最近、twitterで整形外科のある先生が、

しきりに「そもそも骨盤矯正ってなんなの?」という投げかけとともに、

パーソナルトレーナーの「こうやって骨盤を整えましょう」というエクササイズの紹介に、

批判的なコメント付きでリツイートしているのを、いくつも見かけました。

 

また、『骨盤矯正』の文言を使用している宣伝・広告のあり方に甚だ遺憾であるという主張。

 

それは、一般の方々に何となくよさそうなイメージというだけで、

中味のないサービスを提供しているのではないかということです。

 

確かに、今では『骨盤矯正』というワードは市民権を得ています。

情報の受け手であるみなさんはともかく、

送り手であるサービス提供者が、その言葉自体にそのような疑問符があることを理解されずに使用されていることに、

医師としては我慢ならないのでしょう。

 

医師の主張は、

「骨盤は歪むことはないので、それを矯正するのはおかしい」ということです。

 

しかし実は、このことは昔から医学界から指摘されてきたことで、

20年以上前、私がカイロプラクティックの専門学校の学生だった頃、

慈恵医大から解剖学の先生が来て教えてくださっていたのですが、

「みなさんには申し訳ないのですが、仙腸関節(注)は動きません。」と、

カイロプラクティックの立場を理解しつつ、

医師としての立場を崩していなかったのを覚えています。

解剖学書を編纂するほど偉い先生でしたが、

決して硬直な態度ではなく、学生からは慕われていました。

飲みの席で、先の名文句を引き出させて笑いが起こるという空気感でした。

 

話を戻すと、

件の医師が提起している今までは交わることなく結論のなかった問題が、

現代ならではのtwitterという発信という方法で投げかけられているということでしょう。

 

私も 『骨盤矯正』を使っている以上、

この問題に真摯に向き合っていきたいと思います。

 

 

(注)仙腸関節

骨盤は骨盤という一つの骨ではなく、仙骨を真ん中に寛骨が左右から挟み込む3つの骨で構成されていて、

寛骨は思春期までは腸骨・坐骨・恥骨に分かれていたものが癒合して一つになっています。

寛骨の腸骨部分と仙骨との間は関節になっていて、仙腸関節という解剖学的名称になっています。

骨盤が歪むとは、この仙腸関節の動きの不具合として言う場合が多く、

したがって矯正とは、仙腸関節の不具合を外からの力によって改善することを言います。

 

歪みの正体は。【続き】

22年11月06日

前回は、タイトルについて書き出したものの、

まさかの回答にたどり着かずで終わってしまいましたので、

今回はリベンジ記事にしたいと思います。

 

まず、身体の歪みというと骨のことを思い浮かべるのではないでしょうか。

そして矯正とは骨の矯正、例えば骨盤矯正とは骨盤という骨を矯正するという理解になる思います。

 

ここで少し考えていただきたいのですが、

歪みというのは、一つの骨が曲がったり変形したりすることではありません。

O脚をイメージしても、

大腿骨(ももの部分)がOの上半分で、脛骨(すねの部分)が下半分で、

足という一本の骨が曲がっているのではなく、少なくとも2本の骨で曲がっています。

そして、膝の関節が2本の骨をつなぐ役割となっています。

つまり歪みとは、関節をつなぎ目とした2本の骨のつながり具合のことを指していることがわかります。

 

骨の歪みを矯正するという時、

「2本の骨のつなぎ役の関節を中心に手を加えるということである」

そして

「2本の骨のつながり具合を改善することである」

と言えば、ほとんど異論の出ない説明となるでしょうか。

 

次に「つながり具合 」の話ですが、

そもそもの話で、関節はなぜそこが関節なのかというと、

曲がる必要があった時に、

一本の固い骨が折れ曲がったり元に戻ったりするのではなく、

2本に分かれ、その間が関節となったはずです。

 

なぜそこに関節があるのかというと、動くためであり、

「関節=動く機能 」と言えます。

 

骨の歪みが関節の問題ならば、

骨の歪みは機能の不具合と言えそうです。

強調したいのは、

骨の歪みは、目に見える形状のことではなく、

目に見えない機能であるということです。

なぜ、レントゲンに写らない不具合を、

歪みと称して矯正しているのかが分かってもらえたと思います。

 

調子がいいのでまだまだ続けますが、

ここからは少し専門的になりますので、

深く知りたい人は読み進めてみてください。

 

先ほど 「関節=動く機能 」といいましたが、

関節を理解するにはもう一つ大事なことがあります。

 

2本の骨を左右からつかんでその間の関節を中心に動かしても、

矯正というほどのインパクトは起こりません。

今度は、関節の形状に注目するのですが、

解剖学的な分類はさておき、

重力線という方向性に従っています。

単純化すると、だるま落としのように骨が積み重なって骨格となっています。

 

重力という力学が、関節の形状を作りだし、

すなわち関節の機能であると言えるのです。

 

関節の機能は二つ。

「動き」と「支持」となります。

 

これを踏まえて矯正するのですが、

先ほどの2本の骨を左右から両側でつかんで動かす時に、

左右から関節に向けた力を加えながら動かします。

この 「左右から関節に向けた力 」が重力という力の流れになります。

2本の骨に重力という力の流れが加わったとき、

とても不思議なことが起こります。

なんと、関節が自ら正しくつながろうとするのです。

それは自然に自発的な動きです。

この変化はとてもダイナミックで、

施術を20年やってきても、いつも感動します。

相手にしているのは、モノではなく生体なんだと感じられます。

 

 

歪みの正体は。というタイトルで書いていますが、

私自身がお話できるのはここまでです。

この先のことがもっともっとあって、

それを説明できる人にゆだねたいと思います。