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日常と身体

歪みの正体は。【続き】

22年11月06日

前回は、タイトルについて書き出したものの、

まさかの回答にたどり着かずで終わってしまいましたので、

今回はリベンジ記事にしたいと思います。

 

まず、身体の歪みというと骨のことを思い浮かべるのではないでしょうか。

そして矯正とは骨の矯正、例えば骨盤矯正とは骨盤という骨を矯正するという理解になる思います。

 

ここで少し考えていただきたいのですが、

歪みというのは、一つの骨が曲がったり変形したりすることではありません。

O脚をイメージしても、

大腿骨(ももの部分)がOの上半分で、脛骨(すねの部分)が下半分で、

足という一本の骨が曲がっているのではなく、少なくとも2本の骨で曲がっています。

そして、膝の関節が2本の骨をつなぐ役割となっています。

つまり歪みとは、関節をつなぎ目とした2本の骨のつながり具合のことを指していることがわかります。

 

骨の歪みを矯正するという時、

「2本の骨のつなぎ役の関節を中心に手を加えるということである」

そして

「2本の骨のつながり具合を改善することである」

と言えば、ほとんど異論の出ない説明となるでしょうか。

 

次に「つながり具合 」の話ですが、

そもそもの話で、関節はなぜそこが関節なのかというと、

曲がる必要があった時に、

一本の固い骨が折れ曲がったり元に戻ったりするのではなく、

2本に分かれ、その間が関節となったはずです。

 

なぜそこに関節があるのかというと、動くためであり、

「関節=動く機能 」と言えます。

 

骨の歪みが関節の問題ならば、

骨の歪みは機能の不具合と言えそうです。

強調したいのは、

骨の歪みは、目に見える形状のことではなく、

目に見えない機能であるということです。

なぜ、レントゲンに写らない不具合を、

歪みと称して矯正しているのかが分かってもらえたと思います。

 

調子がいいのでまだまだ続けますが、

ここからは少し専門的になりますので、

深く知りたい人は読み進めてみてください。

 

先ほど 「関節=動く機能 」といいましたが、

関節を理解するにはもう一つ大事なことがあります。

 

2本の骨を左右からつかんでその間の関節を中心に動かしても、

矯正というほどのインパクトは起こりません。

今度は、関節の形状に注目するのですが、

解剖学的な分類はさておき、

重力線という方向性に従っています。

単純化すると、だるま落としのように骨が積み重なって骨格となっています。

 

重力という力学が、関節の形状を作りだし、

すなわち関節の機能であると言えるのです。

 

関節の機能は二つ。

「動き」と「支持」となります。

 

これを踏まえて矯正するのですが、

先ほどの2本の骨を左右から両側でつかんで動かす時に、

左右から関節に向けた力を加えながら動かします。

この 「左右から関節に向けた力 」が重力という力の流れになります。

2本の骨に重力という力の流れが加わったとき、

とても不思議なことが起こります。

なんと、関節が自ら正しくつながろうとするのです。

それは自然に自発的な動きです。

この変化はとてもダイナミックで、

施術を20年やってきても、いつも感動します。

相手にしているのは、モノではなく生体なんだと感じられます。

 

 

歪みの正体は。というタイトルで書いていますが、

私自身がお話できるのはここまでです。

この先のことがもっともっとあって、

それを説明できる人にゆだねたいと思います。

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