患者さんとのおしゃべりにも、意図・目的があります。
上記の質問は、中高年の方に、足腰の弱り方を聞いているのではなく、
運動履歴のない方に、今の自分の体力の認識度を聞いています。
運動している方は勿論、今は運動していなくても中学や高校で運動部だった方は、
5分ぐらいは走れるという認識をされていると思います。
しかし、苦手、もしくは嫌いだった高校体育以降、運動と全く縁のない方にとって、
5分走れるかどうかは、想像でしかありません。
自分の体力というものを、全く知らずに20代、30代を過ごしています。
身体はいつかは衰えていきますが、
40代以降、運動の必要性を身体で感じてきます。
それまでは、頭で運動不足を認識しつつも、危機感までには至りません。
そして、40代でも放置していると、50代ではよっぽどのきっかけがない限り、
始めることはないでしょう。
『ロコモティブシンドローム』
『フレイル』
ほとんどの中高年の方は、この言葉をご存知だと思いますが、
20代、30代では中々耳に入ってきていないと思います。
それは、自分に関係のない言葉だからですが、
自分の今の体力が今後20年、30年かけて推移していく結果になります。
運動のある生活にシフトする。
この課題が、持続可能な社会を作ります。